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犬とお仕事|犬猫ごはんのカウンセリング販売

犬猫ごはんのカウンセリング販売のお仕事

学んだことを活かしたい飼い主さんにオススメ!
カウンセリングでごはんを販売するお仕事とは?

「犬とお仕事」では、らくいぬ生活の講座などを受講されて精力的に活動されている方をご紹介。
今回は、あることをきっかけに犬猫ごはんのカウンセリング販売というお仕事で開業された愛原さんのお話をお訊きしました。
自分の愛犬のために学んだことを活かせるお仕事があればなーと、ぼんやり考えている方は多いでしょう。しかし自分で開業するのは不安…
犬のお仕事をしていて実際どうなの?教えて!


hanamoco(はなもこ)
愛原 日都美さん

●実店舗●

店舗住所:福島県南相馬市原町区上町3-1-3
営業日:金土日
電話番号:070-1489-3610
メール:info@hanamoco.com
 
@hanamoco_official

  • 栗山:まずは、犬のお仕事を始めたきっかけを教えてください。

犬のお仕事をしようと思った
きっかけは?

 

愛原さん:もともと犬猫が好きで約25年ほど犬のいる暮らしをしているのですが(猫は14年)、hanamocoを立ちあげるまでは動物に関するお仕事をするつもりはまったくなかったんです。
ところが、2015年から約2年ほど住んでいたカナダで動物と人との共存についていろいろ考えさせられ、そこから自分の考えがガラッと変わりました。
日本に戻ってきてからこの業界のことやペットフード事情、それから手作り食や薬膳などとにかくいろいろ学び、自分の得意分野でもあるカウンセリングを強みにこのお仕事をはじめました。
私の地元である福島県南相馬市にはトリミングサロンや動物病院はあっても、犬猫の食事について気軽に相談できる場所がない。そんなことから、南相馬市での開業を決意しました。

 
栗山:なるほど。確かに海外と日本では環境を含め犬との関わり方が違いますよね。
そうして始めたお仕事の内容を詳しく教えてください。

 

愛原さん:hanamocoは「犬猫の健康としあわせを毎日のごはんから」をコンセプトに、福島県南相馬市で犬猫の健康しあわせごはんを考えるお手伝いをしております。
薬膳と分子栄養学の両方の考えを大事にしながら、ドライフードだけに頼らない食事や体質改善を目的とした食事などを主に提案しています。
現在は実店舗とECサイトの両方を運営しており、私が自ら厳選したフード、手作り食サポート食、おやつなどの販売や提案をしています。
できるだけ個体に合った商品や食事を選んでいただきたいので、カウンセリング販売に力を入れているのが当店の強みです(カウンセリングは有料)。

 
栗山:カウンセリングで愛犬に合うごはんが選べると飼い主さんも安心ですね。
主なお仕事の流れを教えてください。
 

愛原さん:店舗がお休みのときは、WEBショップでいただいたご注文の発送準備から1日が始まります。
すべてひとりで運営しているので、発送準備、在庫管理、発注作業、お客様への対応(ご相談やカウンセリングなども含む)、取引先とのやりとり、経理などをできるだけ週の初めに終わらせるよう心掛けています(週末は店舗OPENのため)。
店舗は金土日の週3日営業です。オンラインの方が圧倒的に忙しいので、現在は店舗の営業日を短縮してオンラインや出張カウンセリングなどに力を入れています。

 
栗山:すべてをおひとりでするのは大変ご苦労だと思います。
どういうお客様が多いですか?
 

愛原さん:食と健康に関心の高い飼い主さんがとても多いですね。
ペットフードも手作りごはんもどちらも否定せず、我が子に合う食事をご自身で見つけられる飼い主さんが多い印象です。
エリアで言うと、関西、近畿、関東、宮城県のお客様が多く、関西と近畿が全体の7割を占めています。これは事業計画にまったくなかったので、正直ものすごく驚いています(笑)
犬種は、雑種、フレブル、ミニチュアダックスフンド、コーギー、チワワが多いです。

 
栗山:関西の飼い主さんの意識も高まってきたということでしょうか?
お仕事をしていて失敗や問題などがありましたか?
事業での問題点は?
 

愛原さん:あまり大きな声では言えませんが、まさかのまさかhanamocoの模倣ショップが現れてしまったことです。
私が自分で考えてはじめた企画や、取り扱いを決めた商品、その他細かいところまでいろいろ真似されてしまって本当に泣きました(涙)。
ご本人様から直接「私の方がこの業界長いのよ」的な圧力もかけられてしまい、これは今でも唯一の障害となっています。

 
栗山:なんと!そんなことがあるんですね。しかも直接とか恐ろしい…
でも真似されるぐらい魅力的だったということですよ!
お客様に合わせてお仕事内容を変えたりしましたか?
 

愛原さん:今のところは事業内容の変更はしていません。
まだ予定は未定ですが、店舗を構えない事業へといつか変更しようかなと薄っすら考えてはいます。オンラインだけにするなど。
やはりどこにでも飛んでいける柔軟さが欲しいなと(出張カウンセリングなど)ここ最近思うようになってきました。
この辺りは様子を見ながらのんびり決めていきたいと思います。

 

hanamocoさんの素敵な実店舗

 
栗山:わかります。らくいぬ生活も実店舗があったときはメリットもありましたが、毎日営業していると身軽に動けないと常々思ってました。
でもhanamocoさんの実店舗のお写真を拝見して素敵なお店なので、末永く存在していてほしいです(個人的希望)。
事業の準備をしていて諦めたことはありますか?
 

愛原さん:南相馬市の飼い主さん向けに開講したペットフードの講座です。できるだけ講座もカウンセリングもface to faceでやりたいのが私のこだわりなのですが、やはりペットフードや食と健康そのものにも関心が低い地域ではなかなか難しいことを実感しました。この町で一緒に活動していただける仲間が欲しいくらいです(笑)。

 
栗山:南相馬市のみなさーんっ!hanamocoさんに集合してください!
事業を始めるまでの不安や疑問があれば詳しく教えてください。
 

愛原さん:hanamocoが南相馬市の飼い主さんたちに受け入れてもらえるのだろうか?という不安はありました。正直なところそれは今も解消されていないですが、不思議なことに市外県外の飼い主さんが当店をたくさん利用してくださるのでなんとか運営できている感じです。これは本当に予想外でした。
あとは納めるべき税金のことなど。これはどんな事業を始めるにあたっても大事なことですね。

 
栗山:税金大事。確定申告とか。(※こういうことは起業支援施設とか商工会とかで教えてもらえます)
らくいぬ生活も近畿圏以外からのお客様がいらっしゃると、なんで?とか思ってます。でも遠方からでも選んでいただいて、ものすごく有り難いです。
不安や疑問を解消するためにしたことはありますか?
 
愛原さん:お店のチラシやショップカードなどを、いつもお世話になっているお店やサロンさんに置いていただきPRしました。あとは地元で事業をやられている方々とのコミュニケーションを大切にし、困ったことがあればお互いにいろいろ相談ができる関係を築きました。
 
栗山:チラシは必須です。たとえ1000枚配布して1〜30人しか返りがないとわかっていても配るべきです。
これからの事業展開、方向性等教えてください。
これからは?
 

愛原さん:hanamocoは遠方のお客様がとても多いので、各地へ飛んでカウンセリングや座談会などができたらいいなと思っています。
やはり実際にワンちゃんと飼い主さんにお会いしてお話しするのと、オンライン上でお話しするのとでは雰囲気も感じ方も変わりますからね。
セミナーのように全体に向けた発信や活動ではなく、1ワン1ワン、お一人お一人の飼い主さんとじっくり向き合った活動をこれからもしていきたいです。

 
栗山:いいと思います。犬は実際触ってみないとわからないこともありますし、リアルで会うのも必要だと思います。実現したらいいですね。
そういえば私達はオンラインでしかお会いしてないので、関西に来られたらお会いしたいです。
ところで、らくいぬ生活の講座も受講されましたが選んだ決め手は?
 

愛原さん:マンツーマンで講座を受けられるところと、ちょうど自分が求めていた内容の講座があったからです。
あと、SNSで情報をバシバシ発信されている先生や専門家さんが私はちょっと苦手で…。
栗山先生にはそのようなことがなかったので、むしろ先生のお話を聞いてみたいと興味を掻き立てられました!

 
栗山:おお。SNS不精が好転。
受講してよかった点は?
 

愛原さん:マンツーマンでじっくりとていねいに解説してくださるところです。
先生ご自身の体験談も交えてお話してくださるので、手作りごはんも薬膳もイメージがわきやすく、今でも講座でお話されたことを鮮明に覚えています。

 
栗山:そう言ってもらえると嬉しいです。
らくいぬ生活の他では、どんな講座を受けましたか?
 

愛原さん:ピリカメディカルサロンの土屋先生による「動物東洋医学講座」や、ほかの動物病院で定期的に開講されている犬の栄養学や食事についての講座を受けました。
あとは私自身、栄養学がとても好きで、最近は分子栄養学の講座などを定期的に受けています。

 
栗山:学びは終わりがないですね。
最後に、犬のお仕事を始めたい人へ伝えたいことがあればお願いします。
 

愛原さん:私のようなお仕事は「犬や猫が好きだから」という気持ちだけでは成り立たず、人(飼い主さん)とのコミュニケーション力も仕事をしていくうえでとても大事だと思っています。
もちろん知識や発信力も大事ですが、それだけではなかなか難しいかもしれません。
飼い主さんは「我が子の健康としあわせをより豊かなものにしたい」と思って私たちに相談してくださいますから、飼い主さんとのコミュニケーションがうまくとれないと、結局のところその先にいる犬猫さんたちにもうまく届かないと思います。
私たちはその子その子の親や家族にはなれないので、飼い主さんがいかに楽しく食事と健康について考えられるか?を常に考えてお仕事することが大切ですね。
飼い主さんの選択肢を奪うようなアドバイス(たとえば特定の食事を否定したり、物事を白黒はっきりつけるなど)をするのがプロではなく、自分の頭で考えて行動を起こせる飼い主さんをたくさん生み出していけるような人が本当の意味でのプロだなと私は思っています。

 
栗山:ですよね!わたしも同じことを思ってました。
人間関係で挫いたから犬の仕事を始める方が多いのですが、お客様は人ですからね。
動物病院一択になってる飼い主さんに選択肢がたくさんあると知ってもらって視野を広げてほしいと常々思ってます。
皆様の参考になるお話ありがとうございました!